飛騨天文台 かまくら(2002.11.9〜10)

観測なんてできやしないので、かまくらを造ることに同意した。
発案者は、30年近くかまくらを造ることが夢だった花山天文台ボウリング部長・高津氏。
このかまくら造りは、オレ・TAの成影氏・発案者の高津氏の3人で主に行われた。

建設予定地。
積雪は 30〜40 cm ほど。
開始時刻は9日の13:30。


雪を集めて積み、踏み固める。


次第にわかってきたこととして、
この日は気温が低いせいか、雪がサラサラであった。
これでは積んだところで雪が固まらない。
仕方がないから、水をかけながら固めていくことにした。
この写真はその様子。
山に雪を被せた後、ホースで水をまいて固まりやすくする。


雪を乗せたらひたすら踏む。


突如、風が吹いて木に乗っている雪や地表の軽い雪が飛んでくる。
寒い。


4:00くらいに3回生が天文台に到着し、労働力を提供してもらう。
しかし、雪が軽いのでこの日はなかなか進まない。
雪も降ってきて寒い。
で、夜7:00になり、夕飯の時間なのでこの日の作業は終了。



10日昼過ぎ。
前日積んだ山は富士山型。
かまくらの形にはほど遠い。
一晩経って、雪がキレイに積もっている。
ウサギか何かの足跡が斜面手前にある。
(頂上が崩れてるのは、写真を撮る前にオレが登ったから)
前日に積んだ雪は固くなっていてよかった。


ウサギ?
一直線の足跡やけど・・・


結構、向こうの山がキレイに見える。
気温が少し高い。(相対的に)


気温が高いせいか、雪はとても固まりやすい。
この日は水なしでもジャンジャン固まる。
そのおかげで、富士山はかまくららしい形になった。
高さだいたい 1.30 m か。


というわけで、掘り始めました。


しかし、結構掘りにくい。
大きく掘ると崩れたり、かまくららしくなくなったりするから。
それに、内側の雪は固まっているのでとても重い。


シャベルが届かなくなると、寝転んで足で削った方がいいらしい。
(成影氏)


成影氏の努力の結果、中には空洞ができた。
雪を運び出しているオレ。
中には成影氏がいて、壁や天井を削っている。


かまくらの中の成影氏。
かなり広くなった。


掘り出した雪で、高津氏は入り口を作った。
2つ上の画像で既に存在してるけど。


高津氏から、
「蝋燭が立てられるような祭壇のようなものがほしい」
という注文があったので、それを作る。
内壁にくぼみを作ろうとしている。


この写真ではわかりにくいが、
外から見ると、かまくらの中が光っていて暖かそうに見える。


19:00頃完成。
中で夕飯を食うということになった。
左から高津氏・成影氏・オレ・夕飯だけ食べに来た野上氏(教官)。


焼肉。
熱でかまくらが解けて陥没(生き埋め)にならないか心配した。
陥没したら圧死すると思う。
なお、天井から解けた雪の塊(1 cm くらいのシャーベット状のもの)が
結構落ちてきていた。茶碗に入ったり・・・


入り口から撮影。
4人+ホットプレートなどいろいろなものが入れる大きさ。
ちなみに、電気は延長コードで引いている。


祭壇(?)には雪ダルマ。
なかなかいいと思った。


かまくらの中に何人もいたら窒息するんではないかと思い、
空気孔をあける。(焼肉の煙を出すためでもある:右の穴)
が、ここから煙が出ていってはいなかった。
この穴を開けたときに、かまくらの壁の厚みはどこも 30 cm くらいだった。
しかも、山の頂上が内部の中心に一致するというすばらしい仕事。
中にいると、どこらへんを掘っているのかよくわからないのに。
成影氏の仕事がすばらしかった。


成影氏と高津氏。
結構広いのがわかる。


翌日は天気がいいという予報のため、補強工事。
観測するためには晴れないと困るが、
晴れると解けそうなので雪でないと困ったりもする。
それはそうと、上に乗っても大丈夫だった。
30 cm でもかなり丈夫。




てな感じでかまくら造りは成功しました。
なかなかすごい。
かまくら自体を初めて見たし。
熱にも結構強い。

飛騨でしかできないことですな、これは。
で、結局観測は少しもしなかった。


最後に、11日朝7:00に撮った写真。
5時まで起きて星を見てたので眠い。


この日はいい天気なのに、この数分後、オレは山を下りる。